KANZOに聴け

内村鑑三翁が生きていたら何を考え何を語るのだろう…

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

老者叛逆す!

ワタシは「優性思想」「安楽死」「尊厳死」「法制化」と書いたが、時間軸としてはそれほど遠くはない時点で、老者の生死はこのような”思想”に左右されるときが来ると危惧している。 近い将来こんな社会がいずれ到来するだろう‥‥老者は昼間歩くのを禁じられ交…

老者の万引き考

『蕨野行』では若い人たちで構成される社会から老者は放逐される。その村での役割は終えたし老者が社会的に機能する場は失われている。農作業する体力も失われたし「ボケ」(日本では放送禁止用語!)てきたし、歩行など日常生活動作も覚束なくなってきて家族…

老者自立す!  

ワタシの母は亡くなる前年白寿のお祝いの賞状と記念品を県知事からもらった。でもこのような行事がいつまで続くのだろうか、それほど遠くはない時期に廃止されるだろうか、いや行政は一応「長寿はめでたい」のフリをしていなくてはならないから廃止されない…

「美しく老いる」なんてくそくらえ! ‥シャバよサラバ!

娑婆は邪悪と狡猾と猜疑と妬みに満ちている。喧噪と猥雑そのままだし何が正で何が邪かも皆目判然としなくなってきた。ニッポン国アベスガアソウらの漕いでいる泥船政権では、邪を正と言い続け嘘にウソを重ねて幾年月、邪も正であると言い続け暗愚の殿の取り…

《老い》楽な暮らしを皆で考えよう

浜田晋先生の著書から私の心に残った文章を抜き書きする(出典は先述の書/浜田晋:老いを生きる意味.岩波書店、1990)。 優れた医師は患者との往還の中で確かめ得た事象を、簡潔で含蓄のある文章として成すものだ。それらは時には諧謔を盛り時には濃い哀惜の…

あなたはどなた様ですか?   

岸川雄介医師が記すように、認知症の患者は‥道に迷ってしまい、それでも目的地にたどり着こうとし、探している人に会おう、今いる場所がどんな場所かつかみ取ろうと、それぞれの目的を果たすべく懸命に行動しているのだ。だから認知症の患者はその人ならでは…

認知症の症状群8つ

認知症の専門医・岸川雄介医師(現在安曇野ななき診療所院長)は、脳の機能低下と関連する認知症の症状群として次の8つをあげている。認知症に関してこのように簡明に整理された文献をワタシは見たことがない。岸川医師の長い診療経験と医哲学に裏付けられてい…

認知症‥スティグマによる疎外

「私は精神科医になってからずっと「分裂病」(注:現在では統合失調症)を追い続けてきた。それは「社会への入口」の病いである。社会に参加しようとして参加できず、やがて「病い」へと追い込まれる。「老いの病い」は、社会からの出口の病いである。そして…

認知症は初体験のことばかり‥

「日本の認知症患者の割合(有病率)はOECD(経済協力開発機構)加盟35か国の中で最も高く、日本の人口に対する認知症有病率は2.33%で、OECD平均(1.48%)を大きく上回り最も高かった。2位はイタリアの2.25%、3位はドイツの2.02%。日本の有病率は20年後…

本来の「人間」に戻るかなしみ   

先述の浜田晋医師は1926年高知生、東北大学医学部を卒業して東大医学部精神神経科、都立松沢病院勤務を経て1974年上野に浜田クリニックを開院、町医者に徹して東京下町の上野界隈の地域の人たちの診療にあたってきた(2010年逝去)。 浜田医師がかつて書いた『…

認知症の人‥今日も50人が行方知れず

コロナコロナで大騒ぎになっているさ中に認知症の人の行方不明者に関する報道があった。「2019年中に認知症やその疑いで行方不明となり警察に届け出があったのは、前年より552人増の1万7479人だったことが2日、警察庁の集計で分かった。12年の統計開始から毎…

「フェイク」感染症の伝播がとまらない 

「フェイク」は「嘘」である。「でっち上げ」である。「事実」ではない。なのに喝采を受け持ち上げられている。その不気味さに耐えがたい日々が続く。 国の権力を把持し政治的に国を代表する者が、より多くの国民の政治的支持を得るのが目的で「フェイク」「…

日本人は電気ウナギのようだ

ローマ教皇フランシスコは2019年11月24日に被爆地長崎及び広島を訪ね、各々の場所で演説を行った。その演説内容(日本語訳)をワタシは手許にしている。この演説文を何度か読み返しながら思ったこと‥核保有国への厳しい指弾と核なき世界への崇高な理念をローマ…